外貨建個人年金保険と変額個人年金保険

 以前、老後資産形成の方法として、個人年金保険もご紹介しました。令和の時代になり、消費税の増税や物価の上昇率も上がってくるかと思います。また先述のとおり公的年金だけに頼ることも難しくなってまいりますので、自助努力による長期運用の重要性も高まると思われます。長期資産形成の場合、物価の上昇率や各種コストを上回る運用実績を出していかなくてはならないので金利が固定で現状高いか、市場金利が低いときは利率が変動するもので運用することが鉄則であると思います。その代表的な個人年金のうち、外貨年金保険と変額年金保険(双方、分割払いの場合を想定)をご紹介します。

 

❶外貨建個人年金保険

 

 外貨建個人年金保険とは、運用を豪ドルや米ドルなどの外貨で行い、保険料・解約返戻金などの支払いや受取を外貨で行う保険商品です。日本の円建ての年金保険と比べて比較的運用利率も高めであり、変動型でも最低保証がある場合が多いのが特徴です。長期で見ると世界の国債の金利は低下傾向だというデータがあります。金利が低下していく局面で、固定もしくは最低保証金利のある商品を早めに買うことで長期的に運用効果があります。

 またある保険会社の外貨建て年金保険は保険料が円建て(例えば、毎月3万円)で、先述のドルコスト平均法の恩恵を受けることができます。また、ある一定の条件で個人年金保険料控除対象となるため、入り口での税制上の効果も期待できます。

 主なデメリットとしては、まず為替リスクが伴います。加入時に外貨ベースでの受取額は固定(または最低保証)されていますが、解約時や年金受取時などに円に換える場合、その時点で円高(例えば今が1㌦110円として解約時に1㌦70円)などになっている場合、受取額が減るリスクがあります。また、一方で円安になっている場合、円に換金した場合の受取額は大きくなります。為替に関しては個人的には10年スパンでボックス圏を形成すると思っていますので、急に円建てで資金が必要になる場合は困りますが、外貨で受け取り為替の変動を見る余裕があれば問題はないかと思います。

 

❷変額個人年金保険

 

変額個人年金保険は、文字通り支払った保険料の運用実績によって年金額が変動する保険です。年金額や解約返戻金の額は運用実績次第で増減し最低保証はありません。保険料は特別勘定で管理・運用され、商品や保険会社によりますが、運用先は契約者が設定することができます。例えば、投資信託のようにリバランス・スイッチングができるところもあり、世界債券、世界株式、日本株式、日本債券、短期金融市場などのファンドから1%刻みでバランスを組むことができます。こちらは個人年金保険料控除対象ではなく、一般の生命保険料控除対象です。また、解約控除・保険関係費用・運用関係費用などの各種コストもかかりますので注意が必要です。長期分散投資が実現できますが、運用に関しては自己責任でゆとりをもって取り組まれることをお勧めします。

 

続く