名義変更と受取人変更

 保険、特に生命保険の加入方法で特に税制上のメリット・デメリットがあることをご存知でしょうか。金融商品の中でも生命保険商品の加入形態は、契約者・被保険者・受取人ののべ3人以上の登場人物が必要なある意味、改めて金融商品のくくりで考えれば特殊な商品です。ここでは名義変更と受取人変更についてご紹介します。

 

 冒頭で紹介した生命保険加入時の契約者・被保険者・保険金受取人の違いから説明します。

まず契約者とは保険を契約する人のことで、保険料を支払う人も原則契約者となり、保障内容の変更することができるのは契約者です。次に被保険者とは保険の保障を受けることができる人で被保険者が入院や手術をされたり、亡くなった場合などに保険金が支払われます。最後に受取人ですが、被保険者が万が一のときに支払われる保険金を受け取る人のことで死亡保険金だけではなく満期保険金や年金、給付金も保険金受取人が受け取ることになります。契約者・被保険者・受取人の順に、夫・夫・妻子の場合は相続税、夫・妻・夫の場合は所得税に、夫・妻・子の場合は相続税の対象となります。相続税は500万円×法定相続人数分まで非課税となります。受取人の設定によって税務の取り扱いが変わります。では契約をした後に、受取人の変更はできるのでしょうか。受取人変更は契約者と被保険者の同意を得ることで可能です。(保険会社によって違いますが)一般的に保険金受取人になることができるのは、配偶者と二親等以内の血族となっています。

 

 また、以前のコラムで紹介したとおり、保険商品や保険会社によって違いますが、契約者は法人でも個人でもなることができます。法人で医療保険やがん保険に加入しているケースをよく拝見しますが、法人で医療保険やがん保険・介護保険・3大疾病保険などの給付金を受け取ると会社の益金(税金計算上の収益)になります。一方個人で受け取る場合は非課税です。またいったん入った給付金から、損金として被保険者個人に支払える額は社会通念上見舞金として支払える額程度ですので、仮に多額の給付金同額を個人に支払う場合給与と見なされ余計に税金がかかる可能性がありますので注意が必要です。では先ほど同様、加入した後に気づいた場合など個人に名義変更できるのでしょうか。こちらも保険会社や保険商品などによってさまざまですが、原則契約者:法人で加入した契約を契約者:個人に名義変更することは可能です。但し、名義変更時に税務上の処理が専門的で少々複雑な場合が多いです。

 

 いずれのケースでも、加入時に十分に理解していたつもりでも、少しでも加入形態に不安がある方は、FPなどの専門家に相談することをお勧めいたします。

 

続く