推敲

 コラムを書く際、何度も推考して推敲し、社長から毎日書くようにと言われた任務を日々遂行しております。

 【推敲】とは見慣れない漢字の組みあわせですが、意味は【文章を十分に吟味して練りなおすこと。】の意味です。春になり新生活が始まる皆様も多いと思います。生活環境の変化に伴い、保険の見直しなどの機会も多くなると思われます。自分自身で興味を持って見直しをされるのも理解が深まりいいことだと思いますが、我々FPの世界では下記のような見落としがちなポイントを絶対に注意するように教育されています。是非、下記注意点を参考にプランを練り直してください。

 

❶医療保険の見直しについて

 

 今加入している医療保険を見直す場合、既契約を解約して新しい保険を検討する際の留意点です。

 既契約を解約してから、新契約の加入のための申込書・告知書・第1回目の保険料の支払(領収)を終えると新契約の保険の責任開始をするのですが、新契約加入時の告知内容や健康状態によっては加入できないことがあったり、部位不担保とよばれる特定の部位の給付金が一定期間など支払われないこともあります。見直す場合は、新契約の成立内容を確認してから、既契約の解約などの手続きをすることが重要です。また、先述のコラムのように、既契約では支払い対象だった傷病や手術が、新契約では対象外だったりすることもあるので、不安な場合はFPに相談してはいかがでしょうか。

 

❷医療特約などの各種特約について

 

 主契約が例えば終身保険などに付加されている医療特約や入院特約などは、主契約を解約・払済・延長定期などに変更すると特約は原則として消滅します。また主契約の減額などをする際も、特約は主契約の額との一定のバランスが必要な場合もあります。個人的には私は、医療系の保障はその保障自体を主契約にして単体加入をしています。

 

❸がん保険の見直しについて

 

一般的な生命保険は申込後、上記説明のように生命保険会社が契約を承諾した場合は、告知または診査、第1回保険料の払い込み、のいずれか遅い日から保障が開始されます。しかし、がん保険の場合は、加入後3カ月または90日の待機期間と呼ばれる免責期間が設けられています。この理由はがんは基本的に自覚症状が少ないことも多く、公平性を保つ観点から免責期間が設けられている場合も多いです。このような理由から個人的にはがん保険を見直す場合、免責期間経過まで既契約と新契約を重複加入することにしています。また、最近では免責期間を設けられていない商品もあり、不明な場合は専門家に相談してみてください。

 

❹3大疾病保険

 

保険には三大疾病になった時に数百万円の一時金が支払われる保険があります。保険会社によって名前は違いますが、「三大疾病保障保険」「特定疾病保障保険」と呼ばれています。しかしこの保険の多くは、三大疾病と診断されるだけでは保険金が支払われません。保険金が支払われる条件としては、ある「特定の状態」になったときです。がんは「初めて悪性新生物と診断されたとき」に保険金が受け取れます。上皮内がんが対象か否かは確認する必要があります。急性心筋梗塞・脳卒中は、ともに60日以上の労働制限や障害などの後遺症が残った場合でないと、保険金がもらえないケースが多いです。急性心筋梗塞・脳卒中では「所定の状態が継続」したときだけでなく、「手術」を受けたときも保険金を受け取れるという商品も出てきましたので、専門家に確認してみてください。

 

推敲の語源は、唐の詩人が、「僧は推す月下の門」という自分の句に対し、「推す」にすべきか「敲く」にすべきか迷っているうちに唐詩四大詩人家にぶつかってしまいました。そこで「推す」にすべきか「敲く」にすべきか迷っていたところ、「敲くにすべきだ」というアドバイスから文章を練り直すことを「推敲」と書くようになったそうです。月下の門ならぬ電卓を押しても叩いてもにっちもさっちもいかなくなる前に、FPの皆さんに相談してみてください。

 

続く