初春の令月、気淑しく風和らげば

 桶屋がもうかる。改元のニュースに市井が沸き返っておりますが、令和の出典は現存する日本最古の歌集『万葉集』で、梅の花を詠んだ歌を集めた序文「初春の令月にして、気淑く風和ぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫らす」からだそうです。このセンテンスで思い出したのが、何故か源氏物語の朧月夜の歌った大江千里の和歌「照りもせず曇りもはてぬ春の夜の朧月夜にしくものぞなき」と、『風が吹けば桶屋がもうかる』の諺で、改元ブームに湧くこの春の令月に相応しい景気のいい話題を一つ。

この春以降、2020年まで、ネット上では下記の各特需が話題となっています。

 

❶改元特需

 

 改元により、各種の帳票やパンフレットなどを刷新しなくてはならないため、各種出版業界、印刷業界や製紙業の株価が上昇しているようです。また、紙幣やコインなどの元号の変更により、それを読み取る自動販売機などの各種機械製造業や、改元時に結婚や出産が増加する傾向があるそうで、結婚産業や育児産業に注目も集まっているようです。また、ペーパレスの話題を振っておきながらも、印章屋さんや文房具販売業なども需要が増すと想像されるため、期待が高まっているそうです。

 

❷連休特需

 

 また改元特需にリンクするのですが、この春は10連休と大型連休が控えており、旅行産業、レジャー産業の需要が高まっており、大手旅行代理店によると、連休中に出発する海外旅行の予約が例年の約2倍に上り、売り切れやキャンセル待ちも相次いでいるそうです。

 

❸増税特需

 

 増税前の駆け込み需要などで百貨店や小売業、自動車産業など一時的に売り上げが増加し、レジなどの増税対応のためのソフトウェア会社や、印刷、シール業者などの需要も増えるようです。また会社の経理上、正社員を雇うより派遣社員を雇う方が、人材派遣会社に消費税を支払う必要があるため、消費税の控除が受けられるなどの恩恵もあり、派遣会社の需要も高まるそうです。またキャッシュレスの増進によりカード会社などにもいい影響がありそうです。

 

❹オリンピック特需

 

 こちらはもう始まっているかもしれませんが、オリンピック開催に伴う建築業などの景気が良くなり、また、海外からのインバウンドも増えるため、ホテルや観光業者、交通産業などにも恩恵がありそうです。ここまで、この春から来年までの景気のいい話をしましたが、恒常的に人手不足になり、企業のIT化による事業の効率化が図られ、私たちのようなITコンサルティング会社や、FPの皆様にもいい影響があるのではないでしょうか。

 

投資の観点で言えば私はあまり短期的な売買を前提とした個別銘柄への投資に興味がないのと、長期分散投資の観点で言えば短期的に高騰するのはあまりウェルカムではないので、照りもせず 曇りも果てぬ 春の夜の朧月夜のような株価の変動がが本当はいいのですが・・・

 

 

続く