利率変動型終身保険と変額終身保険

 FPの世界の鉄則として、運用面では低金利の局面では、変動型の商品を、高金利の局面では固定利率型の商品を選ぶようにしています。逆に住宅ローンなどは低金利の局面では固定利率型の、高金利の局面では変動利率型の商品を選びます。終身保険は文字通り一生涯に渡る保障や解約返戻金なので、長期的に考えた場合、現状の運用利率で固定される場合インフレのリスクがあります。それらに強い保険商品としての代表的な2つ、利率変動型終身保険と変額終身保険を紹介します。

 

 利率変動型終身保険は定額保険の一種で、途中市場の金利に応じて積立利率が変動します。変動すると言っても最低利率が保証されていますので、最低保証利率を下回ることはありません。業界の用語ではよくIS終身と呼ばれますが、その語源は【Interest Sensitive=金利に敏感な】という意味からきています。積立利率変動型終身保険は他の保険と一緒に運用されない区分経理という形で運用をしているので他の保険に影響されることなく、市中金利に敏感に連動します。円建ての利率変動型終身保険では債券中心に、外貨建利率変動型終身では外国債券を中心に運用されています。またさらに似たような名前の商品で利率変動型積立終身保険というものがありますが、いわゆるアカウント型の商品で全くものが違いますので、検討の際注意が必要です。

 

 一方の変額終身保険は、特別勘定で運用され、海外債券、海外株式、日本株式、日本債券、短期金融市場などのファンドから選べますので、死亡保障や解約返戻金は常時変動します。但し死亡保険金は最低保証されていますので、設定された保険金を上回ることはあっても下回ることはありません。一般的に同一の保険会社の商品、払込期間、保険金額で比較した場合、利率変動型終身保険>定額終身保険>変額終身保険の順で保険料が安いです。ですから、経済的な面でも効果的に終身保障を確保したい場合や、インフレリスクに強いといった特徴がありますので生涯の保障としては個人的には好きな商品です。また保険会社によりますが、運用先のバランスを自分で設定(スイッチング、リバランス)できることも多いので、保障の確保と解約返戻金の運用も兼ねることができます。

 

 また双方の保険も一般的には収入保障保険などを特約で付加できることも多いため、一家の大黒柱の遺族生活資金と、死後整理資金をライフプランに合わせた効率的な提案ができるとFPにも人気の商品です。ただ、変額保険の販売に関しては専門の変額商品販売資格が必要ですし、利率変動型終身の仕組みも少々複雑でわかりにくいといったお声も多いので、もし不安な方はFPの先生に相談してみてください。

 

続く。