スイッチングとリバランス

 自分のリスク許容度に応じて納得のいく投資配分で毎月の運用を開始したら、収支の差額が資産に変わりどんどん大きくなっていきます。時間の分散により時間が経過していくと市場の環境も移り変わり、自分の資産のバランスも自然と崩れていきます。最初毎月の積立額を4万円と決めて、25%ずつ、4つの投資先、例えば、日本株式、日本債券、外国株式、外国債券に1万円ずつ投資していき、単純計算で仮に金利が0%の場合、10年の120か月積んでいけば480万円が、均等に120万ずつキレイに分かれているはずです。ただ、時間の経過とともに市場の情勢も変わりますので、そのバランスは歪なものになります。

 

 ここで、定期的に資産のバランスを調整する必要があります。例えば、キリがいいたとえとして、1000万円の資産となっていたとします。その運用期間の10年間、株式市場が国内・海外ともに順調だったとすると、債券と株式は相関関係にありますので、1000万円の資産配分が例えば極端な例で、日本株式300万円、海外株式400万円、日本債券100万円、外国債券200万円と当初の資産比率からバランスが変わってきます。そこで、大きくなった部分を切り崩し、比率が小さくなった部分を補い、250万円ずつの比率に近くなるように直してあげる必要があります。その作業をスイッチングと言います。

 

 また、これから先の投資の比率に関しても、定期的に比率を修正する必要もあります。先述したドルコスト平均法の観点からすれば、上昇し続ける局面で効果が薄れるので、下降局面の投資先に重点をおくとより効果が見込まれます。これから先数年間、日本株式が下降傾向にあると思った場合、当初4万円の比率を均等にしていたものを日本株式の比率を上げてあげることも必要です。ここで注意しなくてはならないのは、株のコラムでも紹介したように投資の心理として上昇している最中に買い、下降して売ってしまうという心理が働きがちですが、長期分散投資の観点では下降局面でコツコツ一定額を投資することでより効果があります。このこれから先の投資比率を変えることをリバランスと言います。

 

 スイッチングとリバランス、なんとなくわかったような、わからないような気持ちになったかと思いますが、簡単に言えばスイッチングは“これまでの”、リバランスは“これからの”投資の比率を変えることです。私自身は毎月投資型の投資信託と、外貨建て年金で運用しております。毎月投資型の投資信託を過去数十年行っておりますが、正直スイッチングをしたのは過去3-4回程度です。その理由としては、運用先の商品が変わってしまったり、投資の比率が株式市場がかなり活況となってしまいバランスを大きく崩したため、殖えた資産が株価の騰落によって大きくブレだしたためです。あまり頻繁にすると、投資信託の場合は売買にコストと税金がかかりますので、そのあたりも注意が必要です。よくわからない場合はFPの方々に相談してみてください。

 

続く。