目から汗

 目は口ほどにものをいう。猫の目のようになど、ことわざや慣用句が多い人間の体の部位ですが、皆さんは『目から汗がでる』という言葉を聞いたことがありますか。60年代の有名な相撲取りの高見山が、日本の文化になじめなかったり、稽古が非常にきつく涙を流していたところ、これは涙ではない汗だといった逸話があります。本日は私たちの大切な部位“目”に関する汗が出そうなお金のはなしをいたします。

 

❶白内障の先進医療

 

 最近のFPの方や保険会社の方から多く聞くキーワード“白内障の先進医療”が非常に話題になっています。白内障とは、眼の中のレンズの役割をする水晶体が濁ってしまう病気です。白内障は、加齢に伴って発生する場合が最も一般的で、早ければ40歳から発症し、80歳を超えるとほとんどの人が何等かの白内障の状態にあるといわれています。 白内障は放置しなければ基本的に失明するような病気ではないそうですが、発症してしまうと投薬による治癒は困難で、最終的には手術をしなくてはならないそうです。進行しても痛みがないため、自覚症状が少なく、視野が白っぽくなったり暗くなったりすることで気が付く人が多いそうです。自覚症状が少なく、片方の目がよく見えている場合には気が付きにくいためじわじわと進行し、最終的に手術をせざるを得ない状況になる方は多いようです。

 白内障の手術は、濁った水晶体を超音波で砕いて取り出し、人工のレンズを入れるという方法が普及しています。眼内レンズには、標準的な治療法として普及している単焦点眼内レンズと、単焦点眼内レンズを改良した多焦点眼内レンズがあります。単焦点眼内レンズは遠方か近方のどちらか1点にのみ焦点が合うというもの。遠方に焦点を合わせると、老眼ではない患者でも、単焦点眼内レンズによる白内障治療を受けた後は、近方を見るために老眼鏡が必要となります。多焦点眼内レンズでは、遠方と近方の両方に焦点を合わせることが可能です。すなわち、多焦点眼内レンズによる白内障治療を受けることで、結果的に老眼も治ってしまうのです。それでも角膜がゆがむなどの諸問題がありましたが、2007年に新しく国内で販売が承認された新型の多焦点眼内レンズはアクリル、またはシリコンの素材で軟らかく、折り曲げて挿入できるので、切開創が2〜3mmで済み、手術後の乱視のリスクが下がりました。

 単焦点眼内レンズによる治療は保険適用となりますが、多焦点眼内レンズは保険適用となっていません。ただし、1年以上の治療経験などの要件を満たした眼科専門医がいる医療機関では先進医療として認められています。ただし、多焦点眼内レンズの費用などに公的な保険が効かないため、治療費は約30万〜40万円程度(片眼)となります。

厚生労働省から先進医療施設として承認された施設で手術を受けると、生命保険や医療保険で先進医療特約などに加入していて給付対象となる場合支払が行われます。公的医療保険の対象に移ったり、評価の対象から外れたり先進医療の内容は時とともに変化します。2017年4月1日現在、先進医療は103種類となっています。医療保険の先進医療特約は月約100円で、最大2,000万円の先進医療の実費を保障するものもあります。多焦点眼内レンズによる白内障手術は先進医療の中でも最も多く行われているそうです。一度FPの方に相談して、ご自身の医療保険をチェックしてみてはいかがでしょうか。

 

❷コンタクトレンズの生涯費用

 

 私は目が悪く充血もしやすいので便利なソフトコンタクトレンズを使っています。ソフトコンタクトレンズの場合はワンデータイプが両眼・1か月分で4,000円程度、2週間交換タイプが両眼・1か月半で4,000円程度、1か月交換タイプが両眼・3か月分で6,000円程度となります。2週間交換タイプを使っていますので、仮に1か月半で4,000円程度とすると年間約16,000円、都度眼科の検査が必要となると、約20,000円となります。40歳の平均余命が約40年ですので、約80万円必要という単純計算となります。

 近視の手術をしてコンタクト不要としたいところですが、レーシック手術は、健康保険が適用にならない自由診療のため、全て実費での受診となります。手術金額は概ね40~50万円程度で金銭的には大きな負担となります。では、医療保険でレーシック手術は保障されるのでしょうか。2007年4月以前に契約した医療保険で保障内容に「感覚器又は視器の手術に関する特約」

があれば保障対象となる場合がありますが、それ以降の契約ですと保障を受けられる可能性は非常に低くなります。こちらも一度FPに相談してみてはいかがでしょうか。

 

 目から汗ではなく、目からうろこのはなしとなれば幸いです。うろこのはなしで思い出したのですが『魚の目に水見えず、人の目に空見えず』ということわざもあります、身近にあるからこそ大切な目の話、一度ゆっくり考えてみませんか。

 

続く