春の嵐

 春分の日、休日出社でマネージャー会議に参加し、昼まではぽかぽか陽気で夕方になり、急に風が強くなりふと思いついたタイトル、ヘルマンヘッセの名著『春の嵐』で、不慮の事故により身体障害を負ってしまった主人公が、ある女性に恋をしたが自分の理解者である親友と結婚してしまい、その理解者の親友が亡くなり・・という人生を考えさせられる小説。また、会議の後の懇親会で、知人が長く付き合った彼女と披露宴をするかしないかを悩んでいるといった話から思いついたコラム。小説において、主人公は恋をしている相手にいいところを見せようとしてそりでケガをし障害を負ってしまいます。仮に日本においてケガなどにより障害を負った場合の社会保障はどうなるのでしょうか。

 

障害基礎年金について、国民年金に加入している間に、障害の原因となった病気やケガについて初めて医師または歯科医師の診療を受けた日(これを「初診日」といいます。)があること、一定の障害の状態にあること。保険料納付要件としては、初診日の前日において、次のいずれかの要件を満たしていることが必要です。ただし、20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合は、納付要件はありません。(1)初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の2/3以上の期間について、保険料が納付または免除されていること(2)初診日において65歳未満であり、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がないことなどの条件があります。初診日から1年6ヶ月を経過した日(その間に治った場合は治った日)または20歳に達した日に障害の状態にあるか、または65歳に達する日の前日までの間に障害の状態となった場合。障害基礎年金の支給額は【1級】 779,300円×1.25+子の加算【2級】 779,300円+子の加算子の加算第1子・第2子 各 224,300円第3子以降 各 74,800円子とは次の者に限る18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子20歳未満で障害等級1級または2級の障害者となります。では小説の主人公の場合、ケガをしたときは子供だったことから20歳前に傷病を負った人の障害基礎年金については、本人が保険料を納付していないことから所得制限が設けられており、所得額が398万4干円(2人世帯)を超える場合には年金額の2分の1相当額に限り支給停止とし、500万1干円を超える場合には全額支給停止とする二段階制がとられています。

 

また小説では、自分の理解者である親友と、恋した相手が結婚します。また、親友が亡くなった後、主人公は恋した相手を思い続けているのですが、昔の情熱を再燃さすことなく悟りの境地に達します。また、懇親会で聞いた結婚式と披露宴のはなしから。

結婚式の費用の相場は10万円~25万円程度だそうです。また披露宴の相場は挙式、披露宴・披露パーティ総額は357.5万円。2012年調査から13.7万円増加したそうです。披露宴・披露パーティの招待客人数は69.4人で、年々減少傾向にあり、ご祝儀総額は232.8万円で、挙式、披露宴・披露パーティにおけるカップルの自己負担額は142.8万円。挙式、披露宴・披露パーティの費用として、親・親族から援助があった人は70.7%。援助総額は174.5万円で、2014年調査から16.8万円増加しました。「ゼクシィ 結婚トレンド調査2018調べ」。これから結婚式を挙げる予定の方は、結婚したい年齢までの期間で約300万~500万、短期で結婚したいかたは流動性のある預貯金で、また中長期でお考えの方はある程度のリターンを追求した外国債券や株式運用を考えてはいかがでしょうか。

 

 また、結婚した後、ご主人様に万一の場合、遺族年金とは、国民年金または厚生年金保険の被保険者、または被保険者であった方が亡くなった時に、その方によって生計を維持されていた遺族が受けることができる年金です。被保険者であった方は、老齢年金の受給資格期間が25年以上あることが必要です。また、遺族年金には、「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」があり、亡くなられた方の年金の納付状況などによって、いずれかまたは両方の年金が支給されます。遺族年金を受け取るには、亡くなられた方の年金の納付状況・遺族年金を受け取る方の年齢・優先順位などの条件が設けられています。支給要件など諸条件を満たした場合「遺族基礎年金」の年金額は、779,300円+子の加算となります。子の加算とは、第1子・第2子であれば各224,300円、第3子以降は各74,800円で計算します。そのほかに会社勤めの方は、遺族厚生年金が支払われます。

 

 遺族の必要生活費用と遺族基礎年金と遺族厚生年金の合算額の差額分、例えば単純計算で毎月の生活費が30万円必要で、遺族年金が15万円であれば毎月15万円不足することになります。民間の保障の中には収入保障保険というものがあり、万一の場合、ご遺族に毎月(毎年)一定額を支払うタイプの保険もあります。また死亡・高度障害の時のみでなく、自分のお給料の何割かの部分を補填するような損害保険の補償もあります。

 

 春の嵐のタイトルから様々なお金のはなしの想像をしてしまいましたが(ある意味職業病)、あまり現実的なお金の問題ばかり考えて『永すぎた春』(三島由紀夫著)にならないよう。正直、若くて健康であればなんとかなるものなので、自分がもしもの時にまずは配偶者の方や生まれてくる子供さんを思いやる気持ちが大切だと思います。

 

続く